糖尿病内科|むこきたクリニック|伊丹市野間の内科・糖尿病内科

〒664-0873兵庫県伊丹市野間4丁目5番21号
072-768-7560
ネット予約
ヘッダー画像

糖尿病内科

糖尿病内科|むこきたクリニック|伊丹市野間の内科・糖尿病内科

糖尿病について

糖尿病内科

糖尿病は、インスリンというホルモンの不足およびうまく働かないことが原因で、血糖値(血液中のブドウ糖の量)が慢性的に高い状態が続く病気です。大きく1型糖尿病と2型糖尿病に分かれていますが、生活習慣病の一つとされ患者の90%以上を占めるのが2型糖尿病です。過食、運動不足、肥満、ストレス、喫煙、家族歴、加齢、妊娠、睡眠時無呼吸症候群などが発症に関与しています。 高血糖が続くと血管が障害され、全身の様々な臓器に影響が出てきます。特に神経や血管が集中している臓器が影響を受けやすく、三大合併症といわれる糖尿病性神経障害、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症を引き起こします。また、心筋梗塞、脳卒中、癌、骨粗しょう症などのリスクにもなります。 2型糖尿病は初期症状がほとんどなく、高血圧症や脂質異常症などの生活習慣病との関連性が深い病気です。糖尿病の進行や重大な合併症を防ぐためにも、気になる症状がある方、健診などで高血糖を指摘された場合は、放置せずに早めにご相談ください。

糖尿病の主な症状

このような症状やお悩みがある方はご相談ください。

  • のどが渇き、水分を多く摂るようになった
  • 尿の回数や量が増えた
  • 最近、疲れやすい
  • 体重が減少してきた
  • 傷が治りにくい
  • 視力が落ちてきた
  • 油っこいものや味の濃いものをよく食べる
  • 血糖値が高め
  • 家族や血縁者に糖尿病の人がいて自分も心配
  • 健診や人間ドックで指摘されたことがある
  • 治療を中断している、治療薬を見直したい
  • 食事や運動について相談したい

糖尿病の症状は人によって様々です。気になる症状や悩みがある方や、健診などで高血糖や尿糖を指摘された方は早めの受診をおすすめします。

糖尿病の診断

血糖値は食事の前後や時間帯などによって大きく変動します。そこで安定した血糖値の状態を表す指標として、HbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)が用いられます。これは過去1~2ヶ月の平均血糖値を反映し、血糖コントロールの管理に有効です。

<糖尿病の診断基準>

早朝空腹時の血糖値が126mg/dL以上
75グラム経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)で2時間後の血糖値が200mg/dL以上
時間に関係なく測定した血糖値(随時血糖値)が200mg/dL以上
HbA1cの値が6.5%以上

1度の検査で(1)~(3)のうちの1つと(4)が同時に確認された場合、糖尿病と診断されます。

糖尿病の合併症

血管は血液を全身に循環させるという重要な働きを担っていますが、高血糖が続くと血管を傷つけたり、血液をドロドロにしたりして血管に負担がかかります。特に細い血管(毛細血管)が集中する手足、眼(網膜)、腎臓に早期から障害が現れやすくなります。これが三大合併症(細小血管障害)と言われる「糖尿病性神経障害」、「糖尿病性網膜症」、「糖尿病性腎症」です。 また、高血糖は毛細血管だけではなく、太い血管にも影響を与え、大血管障害と呼ばれる脳卒中や心筋梗塞のリスクも2~3倍程度に高めることが知られています。

<糖尿病の三大合併症>

糖尿病神経障害

手足がしびれたり、悪化すると痛みの感覚が鈍くなったりします(怪我や火傷の痛みに気づかないなど)。特に足は症状が悪化すると壊疽(えそ)に至りやすく、場合によっては足の切断を余儀なくされる場合もあります。また、自律神経障害(便秘、立ちくらみ、発汗異常、勃起不全など)を認めることがあります。

糖尿病網膜症

初期は自覚症状なく進行する場合がほとんどです。網膜の毛細血管が傷つき視力低下や出血を起こし、最終的に失明に至ることもあります。糖尿病網膜症は日本人の失明原因の第2位です。糖尿病と診断されたら、自覚症状がなくても定期的に「眼底検査」を受けることが大切です。

糖尿病腎症

腎臓には糸球体という毛細血管のかたまりがあり、血液をろ過しています。糖尿病ではこの糸球体が傷つきやすくなり、放置することで徐々に腎臓が傷つけられ、尿と一緒にたんぱく質も出てきます。最終的には腎不全となり、人工透析が必要な状態に至ってしまいます。日本の人工透析の原因は糖尿病腎症が最多です。継続的な血糖コントロールと定期的な採血、尿検査を行うことが大切です。

その他の合併症

高血圧症、脂質異常症、心筋梗塞、心不全、脳卒中などは2型糖尿病の慢性的な合併症です。さらに、皮膚病、感染症、癌、認知症、うつ病、歯周病、骨粗しょう症、サルコペニアなども併存しやすいことが知られています。

糖尿病の治療

食事療法、運動療法、薬物療法が三本柱となります。

食事療法

糖尿病治療の根幹となります。炭水化物、たんぱく質、脂質の三大栄養素をバランスよく摂ることが大切です。食べすぎや肥満には注意が必要ですが、特に高齢者はタンパク質が不足するとサルコペニア(筋肉の減少)やフレイル(虚弱)のリスクになりますから要注意です。また、炭水化物(糖質)を減らしすぎると、動脈硬化のリスクや死亡率が上昇することが報告されており、自己流の低糖質ダイエットなどは要注意です。当院では管理栄養士が個々の病態や生活スタイルに合わせた食事療法を専用の相談室で行い、適切な食事メニューをご提案します。

運動療法

余分に溜まったエネルギーを消費することで血糖値が下がり、内臓脂肪低下や肥満解消の効果もあります。さらに、インスリンが効きやすくなるので治療薬の減量にも寄与します。筋肉量の維持、増加はサルコペニアやフレイルの予防にも有効です。歩行やジョギング、水泳などの「有酸素運動」と、腹筋やスクワットなどの「レジスタンス運動」を組みあわせて、無理なく、長く続けていくことが大切です。

薬物療法

内服薬(経口血糖降下薬)と、注射製剤(インスリン、GLP-1RA)の2つがあります。近年、糖尿病治療薬は飛躍的に進歩しており、低血糖を起こしにくく、体重を減らす作用を持つものや、週1回の投薬で良いものもあります。どの薬物をいつから開始するかは、患者様の糖尿病のタイプや合併症、生活スタイル、費用、服薬管理の状況などから総合的に判断します。

糖尿病栄養相談

ご自身の生活スタイルに合った食事療法を続けていくためには、管理栄養士による「栄養相談」を活用することも有効です。 食事療法を体得され、上手に血糖コントロールできている方も多くいらっしゃいますが、一方で食事には注意を払っていても思うように効果が出ない、何をどう改善すれば良いのか分からない、と感じている方もおられます。こうした日々の食生活の問題点を管理栄養士とともに解決していくのが栄養相談です。当院では、糖尿病や脂質異常症、高血圧症など食生活の改善が有効な方に対して、管理栄養士による栄養相談を専用の相談室で行います。

糖尿病治療に何より大切なのは、早く正確に診断することです。予備軍の場合なら予防できますし、発症初期の場合は食事・運動療法により改善が期待できます。 当院では、糖尿病の患者様に対して適切な治療を行うだけでなく、予防や早期発見、生活習慣の改善に関するサポートも行っています。糖尿病専門医と管理栄養士、看護師がチームを作り、患者様一人ひとりに合った治療と生活改善プログラムを作成します。