甲状腺疾患・減量・禁煙|むこきたクリニック|伊丹市野間の内科・糖尿病内科

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甲状腺疾患・減量・禁煙

甲状腺疾患・減量・禁煙|むこきたクリニック|伊丹市野間の内科・糖尿病内科

甲状腺疾患

甲状腺は首の前側、喉ぼとけから1㎝ほど下に位置するチョウが羽を広げたような形の臓器です。生命維持に必須の甲状腺ホルモン(FT3,FT4)を分泌し、全身の新陳代謝や脳の発育、筋・骨格の成熟に重要な役割を果たしています(車のアクセルのようなもの、と説明されます)。甲状腺ホルモンの分泌は脳下垂体からの甲状腺刺激ホルモン(TSH)により調整されています。甲状腺機能異常は、成人女性に多い内分泌疾患ですが、更年期障害やうつ病などで認める症状と似ている点もあり、初期には発見されにくいこともしばしばあります。

①甲状腺機能亢進症(バセドウ病、亜急性甲状腺炎、無痛性甲状腺炎など)

甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気です。最も多いのはバセドウ病で20~40歳代の女性に好発します。成人女性300人に1人の頻度(男性の4倍)です。下記の症状が代表的なものです。

  • 甲状腺腫
  • 動悸・頻脈
  • 手指振戦
  • 倦怠感
  • 体重減少
  • 発汗
  • 眼球突出
  • 微熱
  • 息切れ
  • 月経異常
  • 口渇
  • 下腿浮腫
  • 下痢・腹痛
  • 食欲異常
  • 精神的高揚
  • イライラ
  • 高血圧
  • 四肢麻痺

②甲状腺機能低下症(大半が橋本病)

甲状腺の慢性炎症性疾患で、40~50歳代の女性に好発します。潜在性(甲状腺ホルモンの分泌はある程度保たれているもの)も含めると、成人女性の10%に認める高頻度の疾患(甲状腺疾患で最多)です。下記の症状が代表的なものです。

  • 寒がり
  • 疲れやすい
  • 便秘
  • 皮膚の乾燥
  • 浮腫
  • 筋力低下
  • 動作緩慢
  • 眠気
  • 集中力低下、うつ
  • 物忘れ
  • 脱毛
  • 月経異常
  • 嗄声
  • 貧血
  • 難聴
  • 体重増加
  • 発汗低下

③甲状腺腫瘍

良性(腺腫、のう胞など)、悪性(甲状腺癌、リンパ腫など)に分けられます。健診で偶然指摘されたり、ご自身でしこりに気づく場合などもありますが、初期にはほとんど症状がないため、定期的な診察や超音波(エコー)検査が有用です。

上記に示したように甲状腺疾患の症状は様々ではっきりしないことも多いことから、認知症やうつ病、腸炎や婦人科疾患として治療されている場合もあります。不妊症の10%程度は甲状腺機能異常が原因とされており、成人女性は積極的なスクリーニング検査が有効です。また、気づかないうちに甲状腺機能が急速に悪化し、致命的な経過(甲状腺クリーゼ)をとることもあるため、早期の適切な治療開始が不可欠です。

当院では甲状腺の超音波検査を即日実施可能であり、さらに甲状腺ホルモンやTSH、自己抗体や腫瘍マーカーの血液検査も実施し、速やかに診断を進めています。また手術や放射線治療などの高度な医療を要する症例には、連携している専門医療機関へご紹介させていただきます。上記に挙げた症状が少しでも気になる方、健診で異常を指摘された方など、早めのスクリーニング検査をお勧めいたします。

減量外来

医学的に太っていることの基準は、身長と体重のバランスを表すBMIで評価されます。BMIの計算式はBMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で、BMIが22の体型を「標準体重」といい、最も病気の合併が少ないとされています。日本ではBMI25以上が肥満に分類され、健康障害をともなう場合もしくは内臓脂肪蓄積をともなう場合を「肥満症」と診断します。

肥満にともなう健康障害

  • 睡眠時無呼吸症候群
  • 糖尿病
  • 脂質異常症
  • 高血圧症
  • 痛風
  • 心筋梗塞
  • 脳梗塞
  • 脂肪肝
  • 月経異常・不妊
  • 変形性関節症

減量外来の流れ

【治療の初日】
肥満にともなう健康障害のチェック

肥満に悩む人のなかには、気がつかないうちに健康障害を発症しているケースが少なからずあります。肥満との関連が多くの研究で明らかになっている病気の代表として、糖尿病や睡眠時無呼吸症候群があります。これらの病気を適切に治療することが減量につながり、さらに減量自体がこれらの病気の改善にもつながります。当院では、まず詳細な問診と身体診察、さらに血液・尿検査などで病気の有無や重症度を確認します。

【2回目の診察】
検査結果の説明と治療の相談

肥満と関連する健康障害が明らかになった場合は、速やかに治療を開始します。また、病気に応じた食事療法も同時に行います。病気の程度がごく初期もしくは予備軍の状態でも、将来の悪化を予防するため健康的に減量することを目指して、運動プログラムの提供や食生活を見直すための栄養相談を積極的に行っており、多くの患者さんに好評です。

【3回目以降の診察】
定期的なフォロー

体組成計で内臓脂肪レベルや筋肉量などを定期的に評価し、一人ひとりにあわせた効果的な減量サポートプログラムをご提案いたします。

禁煙外来

タバコは、肺癌など多くの癌や心筋梗塞、脳卒中などの循環器疾患、慢性気管支炎、肺気腫など、数多くの疾患の発症に深く関係しています。また、妊婦の喫煙は流産、早産、死産、低体重児、先天異常、新生児死亡のリスクが高まります。
喫煙により引き起こされるさまざまな健康障害により、日本における喫煙者の平均寿命は非喫煙者に比べて男性で8年,女性で10年短かったと報告されています(アメリカでも同様の報告があります。)
タバコをやめたい人のために病院に設けられた専門の外来を「禁煙外来」といいます。カウンセリングや生活相談といった精神面での禁煙サポートや、ニコチンガム・ニコチンパッチを使用したニコチン置換療法や禁煙補助薬(※)の内服などによる禁煙治療が行われます。

こうした禁煙治療は健康保険の適用外でしたが、2006年4月1日から一定の基準を満たす場合は禁煙治療に関して保険適用が認められるようになりました。

保険適用の条件

  1. ニコチン依存症テストで5点以上
  2. 直ちに禁煙しようと考えている
  3. 禁煙治療を受けることに文書で同意する
  4. 過去1年以内に健康保険で禁煙治療を受けていない
  5. 35歳以上の場合は、(1日の喫煙本数)×(喫煙年数)が200以上

※上記①~⑤(35歳未満のかたは①~④)の条件を満たしていない場合、希望すれば自費診療での治療は可能です。
※2020年度から加熱式タバコ使用者も健康保険による禁煙治療の対象として認められています。

禁煙治療の流れ

【治療初日】

1

ニコチン依存症のチェック

ニコチン依存症テストで診断し、保険適用の可否を確認します。

2

一酸化炭素濃度の測定

息に含まれる一酸化炭素(タバコに含まれる有害物質)がどの程度かを確認します。

3

「禁煙開始日」を決めて、禁煙宣言!

「禁煙開始日」をご相談しながら決め、「禁煙宣言書」を作成します。

4

禁煙経験の確認とアドバイス

あなたの健康状態やこれまでの喫煙歴、禁煙歴などをおたずねします。ニコチン切れ症状への対処法などを一緒に考えましょう。

5

禁煙補助薬の選択

いくつかある禁煙補助薬の特徴と使い方をご説明します。あなたに合ったお薬を一緒に選んで治療を進めましょう。
※禁煙補助薬(バレニクリン)は2021年7月以降全世界で出荷停止となっているため、現在禁煙治療薬の取り扱いについては、ニコチンパッチ(ニコチネルTTS)もしくはニコチンガムのみとなっております。

【2回目以降の診察】

12週間にわたり計5回の診察を受けていただきます(2週間ごとにご来院いただきます)。各診察時には息に含まれる一酸化炭素の濃度を測定し、禁煙の効果を確認いただきます。また、診察でいろいろなアドバイスを受けていただくことで、禁煙が成功しやすくなります。治療期間中に不安や気になる症状などがありましたらお気軽にご相談ください。